
翌日の早朝。
義母、息子、娘と一緒に病院へ行き、
医師から改めて、病状と手術の説明を受けました。
くも膜下出血という病気は、
発症した人の約3分の1が亡くなり、
約3分の1が重い後遺症を残し、
残りの3分の1が社会復帰できる。
そう言われている病気だということ。
手術は「開頭クリッピング術」。
頭を開いて、脳動脈瘤の根元をチタン製のクリップで挟み込む。
時間は、4時間ほどの予定だと説明されました。
夫はストレッチャーに乗せられ、手術室へ運ばれていきました。
残された私たち家族は、手術室の前で待つことになります。
椅子に座って、ただ待つだけの時間。
時計の針が、残酷なくらいゆっくりと進んでいきます。
1時間。
2時間。
3時間。
待っている間、家族でいろんな話をしていたと思います。
でも、内容はほとんど覚えていません。
ひとつだけ、はっきりと覚えているのは、
「お父さんは不死身やから絶対、大丈夫」という言葉。
最初に誰が言い出したのかは思い出せないけれど、
漠然と、でも確かに、全員がそう思っていました。
4時間。
予定の「4時間」を過ぎても、
まだ手術は終わりませんでした。
不安が少し、大きくなっていきます。
「何かあったんかな」
「大丈夫、、やんな」
私たちにできることは何もありません。
ただ息を殺して、待つしかない時間でした。
「お父さんは不死身やから絶対、大丈夫」
その言葉が、固まっていく不安を和らげてくれました。
結局、手術は予定よりもずっと長くかかり、
終わったのは8時間後でした。
あの真っ白な扉が開くのを待っていた時間は、
私のこれまでの人生の中で、もっとも長い一日だったように思います。
次回は、
**「手術が終わったあと、医師から聞いた言葉と、そのあと始まったICUでの日々」**
について書こうと思います。
